スマートカジュアルのコツ
~「マイクロパイル」編~


昨年の発売以来、快進撃を続けているのがスビンプラチナム原料を贅沢に用いた「Micro Pile(マイクロパイル)」のコレクションです。特殊な編み機を使用することで実現したこの生地は、吸水性と弾力性に優れ、まるで上質なタオルに包まれているような着心地が特徴。そこで今回は、これからの季節にぴったりなマイクロパイル生地を主役にしたコーディネイトを紹介します。




 Q:ドレスカジュアルにも使えるアイテムはある?


パイル生地というとルームウェアに使われることが多いため、ドレスカジュアルには不向きと思うかもしれませんが、+CLOTHETのマイクロパイルは従来のそれとはまったく別物。ベロアのような美しい毛並みで、薄くてもしっかりとした生地のため、品を損なうことなくリラックスした雰囲気が楽しめます。また+CLOTHETのスキッパーシャツは、襟を美しくロールさせながら首元の開きを小さくすることで上品な表情に仕上げているため、ウールのドレスパンツに黒のローファーを合わせれば、暑い夏場の仕事スタイルにもぴったり。少し遊び心を表現したいときは、カラーソックスを差し色にするテクニックもおすすめです。
スキッパーシャツ「Micro Pile Skipper Shirts」¥12,100<+CLOTHET>、パンツ ¥40,700<CARUSO/ビショップ Tel.03-5775-3266>、サングラス ¥18,700<Eyevol/アイヴォル トウキョウ ストア Tel.03-6427-3677>、ソックス ¥3,410<PANTHERELLA/真下商事 Tel.03-6412-7081>、シューズ ¥29,700<Paraboot/パラブーツ青山店 Tel.03-5766-6688>


 Q:Tシャツを今年らしく着こなすポイントを知りたい


ビッグシルエットのTシャツはいかがでしょうか。ただし、極端なシルエットは流行に振り回されているような印象を与える一方、普段より大きめのサイズを選ぶだけではバランスが悪く見えてしまうことも。+CLOTHETのビッグTシャツは、肩のラインの落ち方やほどよくゆとりのある身幅、丸みが出るような工夫が施された着丈など、大人がさりげなくいまの気分を楽しめる一枚。ここでは限定カラーのブルーのビッグTに、オフ白のデニムパンツとレザーサンダル、迷彩柄のバッグを合わせて、爽やかさと無骨さが同居したスタイルにまとめてみました。マイクロパイルのニュアンスある表情が、シンプルな着こなしに華と個性を添えています。
ビッグTシャツ「Micro Pile Big T-Shirts」¥10,450<+CLOTHET>、パンツ ¥18,700<STILL BY HAND/スタイルデパートメント Tel.03-5784-5430>、バッグ ¥19,800<Cotswold Aquarius/メイデン・カンパニー Tel.03-5410-9777>、サンダル 私物


 Q:ショートパンツは子どもっぽく見えないか心配


夏を快適に乗り切れるショートパンツの魅力は捨て難いけれど、大人にはハードルが高いと感じている人も多いかもしれません。しかし、+CLOTHETのショートパンツはトラウザーテーラー監修のもとスラックス仕立てでつくられているため、上品なスタイルとも好相性。肌触りのいいマイクロパイルのショートパンツなら開放感も存分に味わえます。長袖シャツとサンダルを合わせたリゾート風の着こなしは、大人のショートパンツスタイルの基本中の基本。パステルカラーと白の色合わせも強い日差しに映えます。サングラスなどの小物使いや、洗いざらしのシャツの袖口を肘の手前まで無造作にまくり上げるのも、こなれて見えるポイントです。
ショートパンツ「Micro Pile Short Pants」¥13,200<+CLOTHET>、シャツ ¥28,600<INDIVIDUALIZED SHIRTS/メイデン・カンパニー Tel.03-5410-9777>、サングラス ¥48,400<EYEVAN 7285/アイヴァン 7285 トウキョウ Tel.03-3409-7285>、サンダル ¥46,200<Paraboot/パラブーツ青山店 Tel.03-5766-6688>


 Q:Tシャツの色選びで印象が変わるって本当?


ベーシックカラーのTシャツは何枚あっても困らないもの。オリーブグリーンの軍パンには、白ならクリーンに、黒はシャープに、ネイビーは知的な印象が際立ち、中間色のグレーを選べば上品で柔らかな印象を与えることができます。ここで使ったTシャツは、+CLOTHETの顔ともいえる「テーラードTシャツ」のマイクロパイル版。立体的な仕立てによる美しいシルエットは、一枚で着ても十分その存在感を発揮しますが、ここではあえてたっぷりとしたシルエットのオープンカラーシャツを重ねて、パイル生地のもつリラックスムードを増幅させました。足元には白のレザースニーカーを合わせて、全体に軽やかな雰囲気をプラス。
Tシャツ「Micro Pile Tailored T-shirts」¥9,900<+CLOTHET>、シャツ ¥29,700<JAN MACHENHAUER/メイデン・カンパニー Tel.03-5410-9777>、パンツ ¥35,200<Tangent/ビショップ Tel.03-5775-3266>、シューズ 私物


 Q:フーディーをどう着ればいいのかわからない


ファスナーでフロントが全開する薄手のフーディーはこの時期の必須アイテム。脱ぎ着しやすくすぐに体温調節できるため、日中と朝晩の寒暖差が大きい季節のレイヤードスタイルに重宝します。爽やかな印象のマイクロパイルのフーディーはマリンルックとの相性もよく、ネイビーと白の組み合わせを基本にすればコーディネイトは意外と簡単。ボーダーのニットTに色落ちしたジーンズといった王道のスタイルにもすんなり溶け込みます。モダンな変化を望むなら、ジーンズは1〜2サイズ大きめを選んで、上下のシルエットにメリハリをつけること。足元に合わせたデッキシューズはマットな質感のスエード素材を選んでアクセントにしました。
フーディー「Micro Pile Hoodie」¥19,800<+CLOTHET>、セーター ¥31,900<JOHN SMEDLEY/リーミルズ エージェンシー Tel.03-5784-1238>、シューズ ¥29,700<Paraboot/パラブーツ青山店 Tel.03-5766-6688>、ジーンズ 私物


 Q:コーディネイトにあれこれ迷いたくない


前出のマイクロパイルを使ったフーディーとショートパンツは、あらかじめセットアップとして着ることを想定してつくられている点もユニークです。ビジネススーツと違い、ルールがないからこそ難しいカジュアルのコーディネイトが、誰でも迷わず簡単にできるのはうれしい配慮。例えば、都会的に見せたいのならモノトーンを基調に、白のニットポロとレザースニーカーを合わせて上品かつスポーティなスタイルに。また、自宅でTシャツとショートパンツで過ごしているときに急用ができて外出が必要になった場合でも、それにフーディーをはおるだけでお洒落に見える効果があります。インナーは同じマイクロパイルのTシャツやスキッパーシャツで揃えても、統一感が出て洗練された雰囲気を演出することができます。
フーディー「Micro Pile Hoodie」¥19,800、ショーツ「Micro Pile short Pants」¥13,200、ニットポロ「Knit Polo-shirts」¥12,650<すべて+CLOTHET >、サングラス ¥33,000<EYEVAN/アイヴァン 東京ギャラリー Tel.03-3409-1972>、バッグ ¥19,800<Brady/ビショップ Tel.03-5775-3266>、シューズ 私物


Photos: Toshikazu Nakamura @ BOIL
Styling: Shota Iigaki