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ファッションディレクター干場義雅氏の手がけたTシャツでもおなじみの素材「SUVIN PLATINUM(スビンプラチナム)」。肌当たりの良く希少な超長綿「スビン」の中からさらに厳選した、最高品質を誇る“ファーストピック=初摘み”のみを糸にしたものを指します。
今回、この希少糸を天竺編みにした生地を使用し、カットソーのように柔らかく見た目は布帛のドレスシャツのように上品という、現代のビジネスシーンにふさわしいシャツを作りました。
ビスポークシャツでは滅多に使用することのないであろうこの生地を、+CLOTHETのスタート時からシャツを監修するテーラー・南祐太氏はどのように評価するのか。完成したシャツを手に、氏のアトリエを尋ねました。
「MINAMI SHIRTS」代表 / シャツテーラー 南 祐太 Yuta Minami
- Profile - 1983年生まれ。華服飾専門学校を卒業後、オーダーシャツの専門工場へ就職。2008年に独立して以来、数多くのブランドのシャツ制作を手がける。2016年に、「MINAMI SHIRTS」ブランドを始動。既製品の販売とパターンオーダーに特化し、工房も併設している千葉・江戸川台店と、ビスポーク専門である東京・日本橋店の2店舗を運営。長年の経験から生み出される、“日本人の体型に合うシャツ”に定評がある。今年の9月に新宿伊勢丹メンズ館で開催したイベント「RETO〜土に還るシャツ〜」が好評を博す。
MINAMI SHIRTS(https://www.minami-shirts.com)
__「スビンプラチナム」を天竺編みにした生地でシャツを作ってみました。 これは間違いなく着心地が良さそうです。つまり、Tシャツのようなシャツということですよね。__「MINAMI SHIRTS」としては、こういった生地を使われる機会はないですよね?そうですね。なかなか使う機会はないです。やはり、オーダーでシャツを作られるお客様はこういった編み地ではなく、一般的にシャツに使用されている布帛地を選ぶ方が多いです。あくまでドレスシャツとしてご依頼くださるので、遊びを利かせたとしてもややカジュアルなオックスフォードやデニムなどですね。
__技術的な問題もありますしね。編みと布帛では作り方が違いますからね。仮にうちで仕立てるとしたら、ミシンの設定や糸を全部変えなければいけないですね。こちらは国内の工場で作られたんですか?__カットソーで布帛仕立てにできる工場は、国内にはあまりないんです。どうしても布帛のシャツの方が生産効率も良いですからね。海外の工場の方が仕立てられるところは多いです。
そういう意味では、このシャツはオーダーではなく、既製品だからこそ作れるものかもしれないですね。生地の知識が深い「+CLOTHET」の強みを生かしたシャツだと思います。__ありがとうございます。それに最近では、シャツに限らずドレス一辺倒というよりもドレスとカジュアルをうまくミックスしているような洋服が人気ですよね。__+CLOTHETでも、機能素材を使用したセットアップが好評でした。ドレスとカジュアルのミックススタイルか、クラシックなヴィンテージスタイルで二極化しているような気がしています。このシャツであれば、生地やパターンにこだわっている分、どちらのスタイルにも合わせられると思いますよ。
__カットソーらしい快適さがありながら、きちんとしたドレスシャツとして見えるというのはとくにこだわった部分でもあります。着心地は本当に楽ですね! それにドレスシャツとして着る分にも遜色はないです。シャツ好きの方はもちろん、普段はTシャツしか着ないという方にも自信を持っておすすめできる一枚だと思います。
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