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大切な洋服を長く愛用するためには、日頃のケアが大事になってきます。そこで本企画では、+CLOTHETを運営する生地のプロフェッショナルが洋服のお手入れ方法をご紹介。お客様からの問い合わせが多いお悩みを中心に、Q&A方式でお届けします。第二弾は、3シーズン使える汎用性の高いアイテム「コットンニット」です。
Photography:Yuco Nakamura(C STUDIO)Edit:K-suke Matsuda(RECKLESS)
洗濯をする際には、裏返しにしてたたんで洗濯ネットに入れて洗いましょう。生地にネットが絡まったり、引っかかってしまわないように編み目の細かいものを選ぶのがおすすめです。 たたんだコットンニットがちょうどよく収まるサイズを選ぶと、シワや型崩れを防ぐことができます。
洗濯の際には、標準コースではなく、やさしく洗えるコースを選びましょう。手洗いの場合は、洗濯液はぬるま湯でおしゃれ着用の中性洗剤を十分に溶かしてから洗いましょう。 シワやヨレ、伸びを防ぐために、脱水時間はなるべく短めに設定した方が良いです。またはバスタオルで水分を吸水してから形を整えて干しましょう。乾燥機の使用は避けてください。
洗濯用洗剤には、普段着に適した洗濯用洗剤(弱アルカリ性)と、ニットなどのデリケートな衣類に適したおしゃれ着用洗剤(中性)がありますが、おしゃれ着用の中性洗剤を使用してください。 食べこぼし、袖や襟の汚れなどの困った部分には、洗う前に洗剤を直接散布し、指やタオルでやさしく抑えておくと汚れが落ちやすくなります。
洗剤の中には、柔軟剤の成分が入っているものもあります。柔軟剤には、衣類をふんわりやわらかに仕上げ、静電気や毛玉、毛羽立ちを防ぐ効果があるので、洗剤と合わせての使用をおすすめします。
ニット製品はハンガー干しをすると、自重で身頃や袖が伸びてしまうので、平干しがおすすめです。 市販の「平干し用ネット」を使用しても良いですし、ピンチハンガーでも代用することができます。色柄ものやポケットが付いているものの場合は、裏返して干した方が乾きやすいです。
平干し用ハンガーがない場合には、浴槽のふたの上にバスタオルを敷き、その上に置いて吸水させる方法もあります。または、物干し竿に二つ折りにして干したり、ハンガーを2本使うことで重さを分散することもできます。黄ばみや色あせを防ぐために、陰干しを徹底しましょう。
ハンガー掛けを避けてたたみ保管をしましょう。ハンガー保管の場合には厚手のハンガー、もしくはハンガーにタオルを巻いて使用することで首や肩の伸びを軽減することができます。
洗濯をしてニットを干す際に、シワを伸ばして形を整えていれば、アイロンをかけずに綺麗に着ていただくことができます。 首まわりが伸びてしまったり、生地のたるみが気になる場合、たたんで保管していた時のシワが気になる場合などには、スチームアイロン(高音)で軽くプレスをすれば綺麗になります。
ニットは、繊維がループ状に編む構成だからこそ上下左右方向に伸縮性があります。この編み目が詰まることが縮みです。綿の繊維には、水分を取り込む中空部分があり、洗濯をすることでたくさんの水分を取り込み大きく編み目が縮まります。
つまり、洗濯時に吸水により膨張し、乾燥過程で圧縮します。だからこそ、自然乾燥よりも縮みが大きくなるタンブル乾燥機の使用は避けてください。タンブル乾燥とは、回転させながら高音の風で急速乾燥させることで、一度膨張した繊維が急速に圧縮し、回転による揉み作用で編み目が押しつぶされて縮みが発生してしまいます。 ニットの縮みは着用時の延伸により徐々に回復していきますので、乾燥は極力避けてください。縮んでしまった場合には、ニット専用のトリートメント剤を使用したり、ニットを伸ばしたい形に広げた状態でアイロンのスチームを当てることである程度縮みを修復することができます。
市販のエチケットブラシやコロコロクリーナーなどでケアしましょう。 毛玉は、着用時や洗濯時にニットの表面が摩擦作用を受け、繊維の先端が毛羽となりそれらが絡み合うことでできます。毎日同じものを着続けると毛玉ができやすくなるので、一日着用したら二日休ませるなどローテーションを工夫することが大切です。毛玉は引っぱって取らずに、ハサミなどで丁寧にカットしましょう。
また、洗濯の際にはタオルやニット製品、起毛素材などと一緒に洗わず、単独洗いがおすすめです。綿は帯電しにくい素材で、こすれあっても静電気は発生しにくいのですが、もし静電気の発生でほこりを引き寄せている場合は、洗濯の仕上げに柔軟剤を使用したり、静電気防止スプレーの使用が必要です。
ドライクリーニングは、肌への接触面ではなく、外から付いてしまう油性汚れを落とすのに適しています。 汗汚れなどが気になる場合は、水洗いや家庭洗濯がおすすめですが、あまりに汚れやシミがひどい場合は近くのクリーニング店に相談しましょう。 洗う頻度の目安はとくにありません。着たら洗うが基本ですが、洗いすぎて繊維を弱めることもありますので、汚れや臭いなどが気になったら洗うようにしましょう。
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