大切な洋服を長持ちさせる洗濯の極意

-白いTシャツを真っ白のまま着るために-

Tシャツ

お気に入りの洋服はできるだけ長くきれいに着たいもの。そのためには日ごろの洗濯が大切です。そこで、ガンコな汚れもしっかり落ちると評判の「ウタマロ」シリーズを製造・販売する東邦の商品企画部にご協力いただき、洗い方のコツを教えてもらいました。第1回は、白いTシャツについてしまった食べこぼし汚れの対処法。また、皮脂汚れによる黄ばみなども同様の方法で白さを取り戻すことができます。

※この記事は全2回でお送りします。

●取材協力:東邦 https://www.e-utamaro.com(ウタマロ公式HP)


「ウタマロ石けん」は、泥汚れや襟・袖汚れ、化粧品汚れ、食べこぼし汚れなどをしっかり落とす部分洗い用洗濯石けんです。最近はインターネットやSNSなどでも話題ですが、その誕生は1957年。実に65年以上の歴史があり、以前からファッション業界でも驚くほど白くなる石けんがあるとクチコミで評判でした。


ここではミートソースの食べこぼしシミを例にしていますが、いずれの汚れも早めの対処が必要。汚れは時間が経つと落としにくくなるため、外出先でついた汚れは、水で濡らして絞ったハンカチやティッシュでつまんで移し取り、乾いたティッシュで水分を取っておくだけで、帰宅後洗濯したときの汚れ落ちが変わってくるといいます。


一方、最初はうっすらと目に見えにくい汗や皮脂汚れは、蓄積して時間の経過とともに空気と触れ合い、酸化して黄ばみが濃くなるため、まずは洗濯を溜めずにマメに行うことが大事。特に、汚れが付着しやすい襟・袖・脇周りは、普段から通常の洗濯前にウタマロ石けんでもみ洗いをしておくと、黄ばみの発生が抑えられます。

ウタマロ石けん

用意するもの

  • ウタマロ石けん
  • タライや洗面器
  • 40℃程度のぬるま湯

洗い方

※洗濯前に必ず衣類の洗濯表示を見て、水洗い可能か確認してください。

① 汚れた部分を濡らす

洗剤をなじみやすくするため、衣類の汚れた部分をぬるま湯につけ、しっかり濡らします。この時点で、上に付着したミートソースの具など落とせる汚れは落としておきます。


汚れが付いたTシャツ
Tシャツを洗う様子1

② 汚れが付着した部分に直接ウタマロ石けんを塗りつける

汚れが付着した部分に直接ウタマロ石けんを塗りつけます。柔らかいシリコン製のウタマロ石けん専用ケースを使うと手がすべらず便利です。石けんを多くつければそれだけ汚れが落ちると思いがちですが、量はあまり関係なく、満遍なく塗りつけることが大事。ウタマロ石けんが緑色なのは、汚れた部分にしっかり石けんがついているか確認するためだそう。

ポイント

ガンコな汚れ落としには、ピンポイントで汚れに石けん成分をなじませることが重要。柔らかくて水に溶けやすいウタマロ石けんは、汚れとなじみやすく、生地を傷めにくいのが特長です。


Tシャツを洗う様子2
Tシャツを洗う様子3

③ しっかりもみ洗いする

汚れた部分にウタマロ石けんを塗りつけたら、しっかりゴシゴシもみ洗いしていきます。ついたウタマロ石けんの緑色がなくなったときがしっかりもみ洗いできたサイン。もみ洗いしにくい襟・袖周りには洗濯ブラシや歯ブラシを使うことで汚れを落とすことができます。

ポイント

ここで洗っている「スビンプラチナム」のような繊細な生地の場合は、ゴシゴシもむより、やさしくもみ洗いするほうが安心。1回の洗濯で落としきれない汚れも、繰り返し洗うことで落とせることがあります。また、補足欄にあるつけ置き洗い、叩き洗いとの併用もおすすめです。


Tシャツを洗う様子4
Tシャツを洗う様子5

④ きれいなぬるま湯ですすいで手で軽く絞る

もみ洗いしたあとはタライのぬるま湯をきれいなものに代えて、泡がなくなるまですすぎを行います。脱水は手絞りで。力を入れすぎると衣類を傷めたり、型くずれの原因になるので、やさしい力加減で絞りましょう。

ポイント

ここではすすぎ洗いをしましたが、もみ洗い後に泡がついたまま洗濯用洗剤の入った洗濯機に入れて、ほかのものと一緒に洗濯することもできます。


Tシャツを洗う様子6
Tシャツを洗う様子7

⑤ かたちを整えて乾かす

最後にかたちを整えて、衣類の洗濯表示にしたがって乾かします。「スビンプラチナム」の場合、直射日光は日焼けや黄ばみの原因になりやすいので、風通しのいい日陰に干してください。最近は、肩跡のつかないラウンド型のランドリーハンガーが出回っているので、そうしたハンガーを利用するのもいいでしょう。

【補足】

  • 汚れが落ちにくい場合は、ウタマロ石けんでもみ洗い後、泡のついた状態のまま40℃程度のぬるま湯の入ったタライや洗面器に30分ほどつけ置きしてから洗濯機で洗うのがおすすめです。
  • つけ置き洗いのほかにも、もみ洗い後に汚れがついている衣類の下に濡らした当て布を敷き、上から歯ブラシなどで叩いて汚れを落とす叩き洗いも効果的。なお、叩き洗いの場合は当て布に汚れが移るので、ご家庭でご不要な布をお使いください。
  • 血液汚れの場合は、お湯を使うと血中のタンパク質が凝固して汚れが落ちにくくなるため、水またはぬるま湯で洗濯します。

ウタマロ石けん

ウタマロ石けんは通常の洗濯では落ちにくい、“ガンコな汚れ専用”の部分洗い用洗濯石けん。素材から製法に至るまで、すべて汚れ落としに適したものを選び抜いてつくることで、あきらめていた汚れが洗濯前のひと手間で見違えるほど真っ白になります。また、市販されている白い生地の衣類の多くは、生地をより白く見せるために蛍光剤が塗り込まれていますが、洗濯を繰り返すと次第にその白さが失われていきます。ウタマロ石けんは衣類の白さを取り戻すために、汚れをしっかり落としたうえで、最後の仕上げとして蛍光増白剤(※)を配合。水に溶けやすく塗りやすいため、汚れや生地になじみやすく、生地を傷めにくいのも特長です。

※)色柄ものや生成りは色落ちや変色の可能性があるため、使う場合は目立たない部分で試し洗いしてから行うこと。なお、ウタマロ石けんに配合されている蛍光増白剤は安全性が確認されたものを使用しています。

Photos: Tohru Yuasa



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