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Tシャツには不思議な魅力があります。シンプル極まりないけれど、Tシャツにかける愛情やこだわりは人それぞれ。連載「Tシャツのある日常」では、さまざまな分野の第一線で活躍する人たちのライフスタイルを通して、Tシャツにまつわるエピソードや仕事への思いを聞いていきます。
日本が世界に誇る、美しい伝統文化である茶道。しかし、侘び寂びの精神や完成された様式美をもつこの格式高い“茶道”が生まれるはるか以前から、我々日本人には日常のさまざまな場面で日本茶を愉しみ、日本茶でおもてなしをする“喫茶”の文化がありました。そんな日本茶のさまざまな味わい、愉しみ方、そして新たなる可能性を研究し、世界各国の人々や次なる世代に向けて提案しているのが、「櫻井焙茶研究所」の所長・櫻井真也さんです。馥郁たる焙じ茶の香りと静謐な空間が広がる、東京・南青山の「櫻井焙茶研究所」に櫻井さんを訪ねました。
「街を歩けばカフェに当たるというくらい、コーヒーショップが乱立しています。でも日本は伝統的にお茶の国のはずなのに、日本茶が楽しめるお店はほとんどありませんよね。かと思えば、こうして(自身は)20年に渡ってお茶を淹れる仕事をし、多くのお客様に支持し続けていただいている……。急須で淹れた日本茶を愉しむという文化が失われつつある現状と、私たちが日々感じている手応えや可能性とには、とても大きなギャップがあると感じているんです。日本茶には、世界中の人々、そして若い人たちをも惹きつけることができる、大きなポテンシャルがあります。だからこそ、もっとたくさんの方に日本茶を飲む機会を提供したい。その美味しさ、愉しみ方を、広めていきたいと思っているんです」
そう語る櫻井真也さんは、日本の四季を巧みに取り入れながら、茶葉のブレンドやロースト(焙煎)を軸とした新しい日本茶の愉しみ方を研究、創造している「櫻井焙茶研究所」の所長。東京・南青山に店舗を構える「櫻井焙茶研究所」では、日本各地から厳選した日本茶や、店内でローストした焙じ茶、茶葉と国産の自然素材を組み合わせた四季折々のブレンド茶などを販売。これらのお茶はもちろん、オリジナルの茶酒(カクテル)を和菓子や食事とともに楽しめる、茶房を併設しています。
いまや老若男女のスタンダードドリンクとなったといっても過言ではないコーヒーに対し、徐々にその存在感を失いつつある日本茶。コーヒーに決して負けない美味しさ、知られざる無限の可能性を提示し、世界へ、新たな世代へと向けて発信している“お茶の伝道師”、それが櫻井さんなのです。
「櫻井焙茶研究所」を創設する以前、櫻井さんは「八雲茶寮」「HIGASHIYA」という“和”の名店におよそ10年勤務。現在にいたるまで20年以上にわたって日本茶と関わり、まさに日本茶を知り尽くすエキスパートと呼べる存在です。しかし櫻井さんが日本茶の魅力、可能性を探るうえで大きな助けとなったのは、意外にもアルコールドリンクを提供するバーテンダーとしての経験だったといいます。
「日本茶ってすごく面白いもので、茶葉そのものにさまざまな産地とそれぞれの個性があり、どんな淹れ方をするかによって味も香りも大きく変化します。さらに、私はバーテンダーからスタートし、お酒を入口にお茶と関わるようになりました。だからお茶もお酒も同じドリンクの一種だと捉えることで、お茶の愉しみ方はもっと広がるはずだと、当初から感じていたんです」
茶葉にフレッシュフルーツやハーブをブレンドしたり、カクテルのようにステアしてみたり、炭酸で淹れたり……。櫻井さんのお茶を愉しむアイデアは、無限に広がっていったといいます。
「おそらく当時はまだ誰もやっていなかったことにもタブー意識をもたず、果敢にチャレンジできたのは、お茶業界に身を置いていなかったからだと思います。ただ、いろいろな提案やメニュー開発をさせていただいてはいたものの、日本茶が置かれた状況に変化など起こりようもなく……。誰かがもっと声を大にして訴えなければ、何も変わらないんだという危機感は募るばかりでした。そこで2014年に意を決して独立し、日本茶に特化した『櫻井焙茶研究所』を立ち上げることにしたんです」
「櫻井焙茶研究所」ではその名の通り、季節に合った独自の茶葉を研究、創造し、多彩な愉しみ方を提案。また、2016年に「HIGASHIYA」などを運営する株式会社SIMPLICITYと共同で立ち上げた一般社団法人「 茶方薈(さぼえ)」では、日本茶の生産者に対する支援、日本茶の海外への普及や教育、人材育成といった文化的活動にも取り組んでいるという櫻井さん。世界で通用する日本茶とその文化を広め、日本茶に対する評価や世の中の意識を変革したい───そんな強い想いと使命感に突き動かされた“10年間”が実を結び、抹茶や玉露だけではなく煎茶やほうじ茶といったデイリーな日本茶の地位までジワジワと向上。ブレンド茶や茶酒などの、新しい愉しみ方にチャレンジする人口も、着実に増えつつあります。
「世界中で愛されている茶の木由来のお茶ですが、その全生産量のうち日本茶が占める割合はわずか1.5%程度。日本で生産される蒸し製の緑茶というのは、それくらい特殊なものなんです。でも小さなマーケットだからこそ、そこに間違いなく大きな可能性があるんです。近年では抹茶が海外で注目を集めて少しずつ輸出量も増えているのですが、まずは日本人がちゃんと日本茶を飲むということが大切。だからこそ、私たちは自分たち自身が日頃からよく飲んでいる、そして身近すぎて見過ごされがちな煎茶や番茶などにフォーカスし、より良いものとしてご提案したいと考えています」
しかし、櫻井さんがお茶と関わるようになった当初の煎茶や番茶に対しては、まだ食後のサービスとして提供される、無料の飲み物という認識をもつ人の方が多いくらい、痛し痒しの状況だったのだとか。
「それはそれで日本の素晴らしい文化ではあるのですが、サービス品のためにいいものをつくることはなかなかできません。まず私たちが優れた茶葉をその品質に見合った金額で生産者から購入し、いただく料金以上の価値あるものとしてお客様にご提供することから始めていきました」
「急須で淹れる、日本茶の美味しさ。私たちにとっては親の世代からの日常であり“当たり前”のようなものが、現代の若者にとっては逆に“新しい”。お茶といえば冷蔵庫に入っているペットボトル、というのが新しい世代の常識ですからね」
逆境をポジティブに、冷静に分析する櫻井さんは、若者に「あ、これが本当の日本茶なんだ」という気づきを得てもらい、「カッコいい」とか「コーヒーよりいいな」と思ってもらえるようなプレゼンテーションをすることで、日本茶という文化を次世代に受け継いでいくこと───それが自らの使命であり、特にやりがいを感じている部分でもあると教えてくれました。
「でも、やっぱりお茶を知っているのはそれなりに成熟した方々。だからそこに向けても、きちんとインパクトのあるものを創造していかなければなりません。そのためには、茶道を含めた茶の湯を理解したうえで、時代に即した独自の提案を行っていく必要があると思っているんです」
無駄のない研ぎ澄まされた様式や作法が確立されているがゆえ、格式高く、素人にはハードルが高い世界と思われがちな茶道。しかし「櫻井焙茶研究所」は、その要諦をしっかりと押さえた世界観に緊張感を漂わせつつ、いったん入り込んでしまえばとても居心地のいい、洗練された茶房を備えています。
「茶房のお客様はエントランスから入って細い通路を抜けていき、石造りの小上がりを経て、カウンターの椅子に着座します。細いうえに段差もあるので、誰だって緊張すると思います。でも、座ってみるとカウンターの低い天井がほどよく感じられ、私たちと同じくらいの目線になることで少し落ち着いてくる。このタイミングでお茶を飲むことによって、心の底からホッとできるんです。私たちはこの一連の『緊張と緩和』というものをとても大切にしていて、これがあるから美味しいお茶が、さらに心を癒す甘露となってくれると考えています」
そして茶室と同じように、木のカウンター、釜の火、土の焼き物、銅張りの壁、流れる水など、「木火土金水(もっかどごんすい)」の五行思想を取り入れているのも特徴的。お茶を点てる際は立礼式(りゅうれいしき)という椅子に座って行うやり方を採用していて、とても小回りが効いて無駄のない動きができる内装設計となっているのです。
「本来の茶道には、誰もが格式が高いという印象をもっていると思います。そんな茶道の要素がありながら、バーのような空間でもある。中国茶を淹れている雰囲気もありながら、しっかり日本茶を愉しめる。そんな独特の場になっているここでの体験が、お客様自身が普段飲んでいる日本茶に向き合い、急須を使って淹れたり、湯飲みを変えてみたり、ちょっと工夫してみようか、と考えるきっかけになれば素晴らしいですね。一を見直すことで、その効果は十にも百にもなる───これが日本茶の奥深さだと思います」
茶道の心とバーの居心地───時代を超え、文化や国境をまたいで凝縮された櫻井さんの美意識は、店内の設えだけでなくその身なりにも表れています。
「若いころは、それこそデザイナーズから古着やストリート系まで、いろいろと着ていました。でもいまでは、製品の“その先”が見えるものを選ぶようにしています。誰がどんな思いで、どうやって作っているのか───背景がちゃんと分かるモノがいいな、と思うんです。なので、最近は知人が手掛けるブランドのものばかり身につけるようになってしまいましたね」
そう語る櫻井さんがこの日選んでいたのは、+CLOTHETの大定番モデルである『Tailored T-shirt』。
「店ではオリジナルの白衣を着用するので、その下には白いTシャツを。テーマを設けて不定期で開催しているお茶会では、黒衣に黒いTシャツを合わせることが多いです。動きやすさはもちろん、凛とした面構えが重要なので、ほどよく襟の詰まったこのTシャツはいいですね。ちゃんとフィットするけど肌離れがいいし、上品でフラットな生地感も気に入りました。最近は子どもとよく遊んでいるんですが、プライベートからちょっとした打ち合わせにまで、着心地のいいTシャツ1枚で対応できそうなのがうれしいです」
櫻井さんにとっては家族と過ごす日常にも、店舗に立つ日常にも欠かせない“エッセンシャルズ”となっているTシャツ。最も身近で大切なアイテムであるからこそ、デザインや品質、着心地に対してのこだわりは人一倍だ。
「特に温かい季節は、常に着ているといっても過言ではないですね。Tシャツって、とにかく着ていて楽なのがいい。ジャケットなどと違って、日常に寄り添う存在だと思うんです。それくらい身近なものだからこそ、フィット感や質感というのはとても大切にしています。と同時に、オンにはこれ、オフにはこれと、選ぶ楽しみのあるアイテムでもあると思うんですが……、逆にあらゆるオケージョンに対応できてしまうこのTシャツの万能性は、素晴らしいと思いますね」
インタビューの締めくくりとして、2014年の「櫻井焙茶研究所」オープンから、早10年。その活動や実績に確かな手応えを感じているという櫻井さんに、次なる10年の目標を伺いました。
「やっぱり日本茶のお店は、もっと増えてほしいですよね。レストランなど他業種の飲食店さんにも、どんどん日本茶を使ってもらえたらと思います。日本の飲食店なのにノンアルコールの“お茶”が烏龍茶だなんて、おかしな話ですから……(笑)。これだけ世界で日本食のレストランが多くなって、日本酒の消費も増えている。それなら、日本茶だって絶対に受け入れてもらえるはずなんです。あとは茶葉を生産する人たち、お茶を淹れる人たちの育成です。私たちがやってきたことを後世に繋いでいってくれる人たちを増やして、日本茶の裾野を広げていきたい。お店を増やし、世界に発信し、育成と教育によって次世代に繋いでいかなければなりません。 日本茶の需要が増えれば、茶器も、お菓子も、お花のお店だって増える。お茶に紐づいたものづくりや業界を、どんどん活性化させていきたいと思っています」
櫻井真也 和食料理店「八雲茶寮」、和菓子店「HIGASHIYA」のマネージャーを経て、2014年に独立。日本茶の価値観を広げて新しい愉しみ方を提案すべく、東京・南青山に日本茶専門店「櫻井焙茶研究所」を開設する。「ロースト」と「ブレンド」を基とし、各地より厳選した日本茶をはじめ、店内でローストした焙じ茶や、国産の自然素材を組み合わせた四季折々のブレンド茶を販売。併設の茶房では、玉露や炒りたての焙じ茶はもちろんのこと、櫻井焙茶研究所ならではのお茶のコースや茶酒などを和菓子とともに愉しめる。一般社団法人茶方會(さぼえ)では、現代における茶の様式を創造し継承していくための活動として、国内外における呈茶やセミナーを行うほか、メニューの企画・提案、淹れ手の育成などに従事。初の実店舗「SABOE TOKYO」を24年4月、麻布台ヒルズにオープンした。 櫻井焙茶研究所公式サイト 茶方會公式サイト
Photos: Tohru Yuasa
約150年、生地の企画・製造・販売に携わってきた私たちだからこそ、自分たちが認めた生地を直接消費者に届け、その価値を知ってもらうことを第一に考えて開発したこだわりの商品です。
+ ABOUT US
+CLOTHETは「世界中のすばらしい生地(CLOTH)をあなたのクローゼット(CLOSET)に届けたい。」この想いを胸に、関わるすべての人たちに優しいブランドであることを目指しています。
約150年以上続く生地サプライヤーであるからこそ成し得ることができる、国内外からの原料調達から生地開発、製造と洋服が作られるすべての工程を一貫で行っています。そのため、クオリティ、価格において「商品の最適化」の実現を目指しています。
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